
4/17 Hokkaido旭川ココベリ Caravan to the future + Live, Guest: OKI
4/22 Saitama越谷アサイラム Live
4/23 Tokyo渋谷アップリンクCaravan to the future +mini-Live, Guest talk: 石田昌隆
4/29 Kamakuraユニバイブ Caravan to the future visual + Live
5/02 Zushi eiga sai with Peter Barakan, Live
5/08. Yokohama, Oki + Ousmane live
5/09 Tokyo晴れたら空に豆まいて Caravan to the future+Oki+Ousmane, Guest talk: Peter Barakan
ウスマン・アグ・モサはマリとアルジェリアの国境のサハラの村で生まれたアーティストである。小さい頃から、2000キロ離れたバマコ政権と自分のコミュニティであるトゥアレグとの内戦を体験している。トゥアレグは独特な言葉「タマシェック語」と母権性社会を持つ遊牧民の戦士である。1963年以降、マリ北部のトゥアレグは彼らの先祖の土地「アザワド」の自治を求め、マリ軍による虐殺を受けている。それで小さい頃からギターを演奏するウスマンは、音楽家ではなく、トゥアレグの権利を守る外交者や弁護士になりたかったという。2006年、トゥアレグの武装蜂起が再発し、故郷がマリ軍に破壊された後、ウスマンはアルジェリアに亡命する。その頃、彼は武装蜂起に合流しようとするが、結局、音楽で武器に、トゥアレグの現状を世界に訴えることを決心する。グラミー賞を受賞した伝説のトゥアレグのバンド「ティナリウェン」のインスピレーションを受け、ウスマンは「タミクレスト」=結びというバンドを形成する。
タミクレストは政治色の濃い詩にマーク・ノプフレールやエリック・クラプトンの影響を受けた非常にロックの音で急速に頭角をあらわす。2008年、マリの国際的な「デザート・フェスティバル」に招かれたタミクレストは有名なドイツのレベールGlitterbeatのプロデューサーと出会い、2010年、初アルバム「アダール」はリリースする。2011年、砂漠のガラージュ、アフリカのブルーズとピンク・フロイドのようなサイケデリックな音が混ざり合うセカンド・アルバム「Toumastin」をリリースする。マリ戦争や日本人が処刑されたアルジェリア人質事件が発生した2013年に、タミクレストは故郷から遠いブラハ(チェコ)でトゥアレグ女性を捧げる「Chatma」を録音した。テロ組織が侵入したトゥアレグ族のサハラ砂漠についての思いがこもったこのアルバムはワード・ミュージック・ヨーロッパ・チャーツの一位になり、Songlines Music Awardsのベスト・バンドを受賞する。タミクレストはジゲットフェス、ロスキルド、ヲマード等というヨーロッパのもっとも有名な音楽祭やアメリカでワールドツアーを行った後、ウスマンは故郷に帰り、砂漠で作曲した新アルバム「キダル」を2017年にリリースする。
同年、未知の世界の日本にツアーする際、タミクレストは「橋の下音楽祭」で出会う日本人のアーティストOKI などと新しいコラボレーションを考え、日本で次のアルバムの一部を作曲することを決める。また、タミクレストの日本ツアー時に一緒に上映されたドキュメンタリー映画『Caravan to the future』のデコート豊崎アリサ監督と出会うことによって、彼の祖先が古来から続けてきた塩キャラバンの実態と現状に強く興味を持ち始め、現在塩キャラバンを支援するファンディングを支持し始めた。